部長大陸 ~最終回~
ついに…
やってきました。
部長大陸。
最終回。
忘れた人、
もう一度おさらいしたい人、
まずは前回までの記事をどうぞ。
そして当日。
ついにやってきた。
この日、愛南町に新たな歴史が刻まれる。
台風など来る陰もなく、
週間天気予報を大きく覆す晴天。
共に戦いを挑む男たちの顔は晴れやかで勇ましい。
スタート、ついに始まった。
「スイム」からだ。
しつこいようだが、プールではなく海だ。
当然、波が次々と襲いかかってくる。
そもそも目印がまっすぐじゃないじゃないか!
こんな海を1.5キロ泳ぐ。
25メートルプールなら60回泳ぐ距離。
しかも背後からは、
「タイムアウト」通称「足切り」という悪魔が追いかけてくる。
のんびりと自然を楽しむ余裕などない。
…
残念ながら、
部長の大会公式記録はここまでだ。
スイムラップ、55分23秒。
大会参加者の中でも決して早い方ではない。
…しかし考えてみて欲しい。
水深20Mの大海原で、約一時間休むことなく泳ぐことを、
どれだけの人ができるだろうか。
慣れない初めて着たウェットスーツを身にまとい、
部長は泳ぎ切った。
もうこれで充分じゃないか。
この日大畑部長は、
この後の標高差165メートル、
ひたすら続く登り坂、
下りのブラインドカーブを繰り返す「バイク40キロ」、
心臓やぶりの坂を何度も超える「ラン10キロ」、
記録には残っていないが、
「完走」した。
バイクで転倒し負傷をしながらも、
部長はやり遂げた。
きっと、とてつもない達成感を味わったに違いない。
レースを終えた部長は、
「いやー身体ばきばきっすよー」
と笑いながら言う。
来年も出ますか?
「いやーいいよー」
と言うと思ったら、
「来年もまた来たい。制限時間内にゴールしたい」
これぞナインゲーツの誇る「男」、大畑部長。
生まれ育った故郷、四国の愛媛に、
最高の「恩返し」をした部長。
部長大陸はこれで終わりです。
しかし部長の戦いはこれからも続く。
今後とも応援よろしくお願いします。
ありがとうございました。